活動ブログ
2020年10月28日
コラム, 心理機能
トレーナーさんが乗り越える壁とは
トレーナーさん方の集合写真(茜さんは岩手から参加!)
タイプLABのさまざまなセッションで大活躍のトレーナーさん方。トレーナーさん方は日々、どのように自分を磨き上げているのでしょうか。
今回は、トレーナーのESFP千香さん、ENTJ雅子さん、ISTJ茜さんにお話を伺えることになりました。 トレーナーコース受講中やトレーナーになってから、大変だと感じたことや、その乗り越え方について聞いてみたいと思います。
現在トレーナーを目指している方や、トレーナーに興味がある人にとってためになるお話が聞けるのではと楽しみにしています!
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--- 早速ですが、トレーナーコースの記事でトレーナーコースではそれぞれが壁にぶつかり、それを乗り越える経験をすると書かれていましたが、実際にはどんな壁を乗り越えましたか?
雅子さん:わたしはトレーナーコースでは全て一発合格だったので変に「自分はできる!」と過信していて、全て通してやらせてもらった時にも、自分では、うまくいった!と思っていました。でも、トレーナーさんのフィードバックで、自分の主機能がとても出てしまっていて、周りを客観的に全体として見れていなかったことに気づきました。
相手にあまり喋らせず教えるという感覚もあり、自分ばかりが話してしまい自分のペースで進めていたり、スピードも速かったり、毎回例なども変えてしまって同じ内容にならなかったりしていました。そのような自分の課題もみつかり、もっと下の苦手な認識機能を使って、周りと輪を持ち協調的に動くことや、五感を使って現実に何が起きているか見ること、自分を客観視して今何が起きているか考えて整理すること、きちんと準備したりすることを意識しなければいけないと感じました。
それで、私は同じ内容を話すために同じ音声を繰り返し聞いて準備して、「気持ちも落ち着いた状態で、人の話を引き出して聞いて理解し、相手のことを意識して相手にたくさん喋ってもらう、ということを実行する」ことを意識して4文字タイプセッションに臨んでいます!
--- 4文字タイプセッション、そんなに準備して臨まれているんですね!フィードバックもあると、自分のことを客観的に見るよい機会になりそうです。
--- 茜さんはトレーナーコースでは、どんな壁を乗り越えましたか?
茜さん:わたしはトレーナーコースでは「常に走り続けなければいけない」、「常に成長しなきゃいけない」というプレッシャーと向き合うことが一番大変だったと思います。
以前、インタビューしてもらった記事でも書かれているのですが、トレーナーコース受講中に引っ越しが決まって、タイプLAB以外のことでいっぱいいっぱいだったときです。でも、自分のビジョンを見つけることができて、スッキリと切り替えられるようになった経験があります。
トレーナーコースではスキルと内面の両方の成長が求められます。
人間関係などで何か問題があったときに、客観的に考えることで自分を見つめ、自分を変えることで問題が解決したときに、成長を感じましたね。
--- 常に何かに追われている状態が続くというのは、精神的に辛そうですが…自分を変えることで問題が解決したとき「成長」を感じるものなんですね。
--- 千香さんは、トレーナーコースはどうでしたか?
千香さん:タイプLABのトレーナーをするというのは、答えをないものを一生懸命やっているところがあります。
答えがないものが形になったとき、奥が深いなぁと感じます。
はじめはなんとなく、行きたいときに自分のタイミングで行っていたものが、トレーナーになる過程で活動日数が増えて、次第に常に関わっていくことになります。その中で、「自由がなくなること」が一番大変でした。
わたしは楽しいことを自由にやりたいという欲求があるタイプ。トレーナーとしての課題に常に追われる状態は「拘束」されていると感じました。自由になりたいと何度も思いましたし、もう辞めたいと思ったこともあります。
でも、トレーナーコースではそんな自分に気づくことができて、自分のパターンも見えてきました。
そして、その辛さからただ逃げず向き合えるようになったのは「高めあえる仲間」がいたからです。トレーナー仲間も、タイプLABで出会った人もみんな大事で、だからわたしはここにいる、と思っています。
--- トレーナーコースでの辛さと向き合うために必要だったのは「仲間」だったんですね。
雅子さん:わたしは比較的ひとりで何でもやってしまうタイプだったので、タイプLABで人と関わる大切さを学びました。トレーナー同士の気持ちのシェアや、チームワークによって、お互いに高めあえるのがすごく大事だなと感じています。
茜さん:わたしは「タイプ論の力」というのを感じていて、自分に何か問題が起こった時も、自分の中でタイプを使って解決できるという確信が持てるようになりました。
もし解決策を自分で見つけられなかったり、どうしても自分では乗り越えられない壁にぶつかったりしたときも、タイプLABには相談できる仲間がいるというのはとても心強くて安心感があります。
タイプLAB以外の場所で起こった人間関係の問題なども、タイプの共通言語、例えばNi(内向的直感)やTi(内向的思考)などの言葉を使うと状況を人にシェアしやすくなりますし、タイプは問題解決にも役立つという自信がありますね。
--- トレーナーコースを終えた後、トレーナーとして苦労したことなどの体験エピソードがあったら教えてください!
雅子さん:最近、あるタイプを共通に持つ家族を対象としたセッションを受け持ちました。ただ、わたしはそのタイプの家族や友人が近くにいなかったので、そのタイプのイメージが全く湧きませんでした。
もし自分が知っているタイプのことだったら、自分の経験から色々言うことができると思うんですが、そのセッションではそれがなくて。
でも、セッションに来ていただくからには、絶対に、来てもらった方に「来てよかった」と満足してもらえるようなセッションにしたい。そのプレッシャーや不安がものすごくありました。
だから、事前に千香さんと一緒にそのタイプについてのレポートをお互いに書きあうことにしました。わたしははじめ、そのタイプの方がどのような特徴を持つのかを詳しく調べたんですが、やはり読むだけだとイメージが湧かないんです。だから、そのタイプの方の動画を見たりしてなるべくイメージを広げるられるような準備をしてセッションに臨みました。
--- セッションにかけるプロ意識がすごいですね!準備は実際のセッションで役立ちましたか?
雅子さん:そのセッションでは、事前に準備していたことが役に立つ場面もあり、実際に同じタイプの方々が共通で、どのようなことを大切にしていて、どのような性格的な特徴を持つのかがわかってきました。セッションの中でそのタイプの方の情報収集もできた感じでした。
茜さん:お二人がものすごく大変な準備をしているのを横で見ていたので、そのタイプについてはすごく詳しくなっていることがとても羨ましかったです。苦労しただけのことを手に入れていますよね。
雅子さん:確かに準備をしたことで、このタイプに詳しくなりましたね!このタイプについて学んでいたからか、また別の機会に、たまたま4文字セッションを受けてくれた友人が、そのタイプだったということにも話を聞きながら気づくことができて、そのタイプのセッションを受け持った意味を感じる経験もありました!
--- セッションでタイプ特有の特徴が見えてきたことによって、家庭内の何か問題解決につながったりしましたか?
千香さん:そのタイプを共通に持つ家族の方が抱える悩みについて、悩み自体はそれぞれの家族で異なりながらも、突き詰めるとその悩みはそのタイプの特徴から起因するものであることがわかってきました。
--- 千香さんもかなり準備をしてセッションに臨まれたと思いますが、実際にセッションをしてみて、準備のときにイメージしていたことと、実際に会ってみてわかったこととの違いなどはありましたか?
千香さん:ありました!内向型(Iタイプ)の人は寡黙なイメージがあったんですが、実際に会ってみると意外と反応してくれることがわかって嬉しかったです。同じタイプの人は、結婚相手のタイプも似ていて、喧嘩などの際に対立するパターンなども見えてきたりしました。
--- 今回のセッションではどんなことに気を付けて臨みましたか?
千香さん:自分のタイプが苦手な認識機能は意識するようにしました。特に7番目の認識機能(※)は意識するようによく言われています。セッションでは、得意な機能は無視して、苦手な機能を意識するようにしました。トレーナーになると苦手な機能をスキルアップする機会が増えます。
茜さん:得意な機能は黙っててもできるんですよね。でも苦手な機能はあまり意識して使わないので、トレーナーになることで苦手な機能を意識するから、レベルアップできるんです。
今回のセッションでは、雅子さんは認識機能Siの「準備」、千香さんは認識機能Tiの「思考」をかなり意識されてセッションに臨まれて、その苦手な認識機能をうまく使えるようになったという点で、かなり「成長」されているのを感じました!
雅子さん:わたしは苦手な認識機能Siの「準備」の重要さを知りました。元々、わたしは今自分が持つもので本番に臨むところがあったので、今回のセッションで準備の蓄積が自信や心の安定につながることも感じました。千香さんの認識機能Tiの「思考」部分についても、横で見ていて本当に成長しているのを感じました!
--- トレーナーになると下の機能も意識できるようになって、そんな風に「成長」を実感できるようになるんですね。セッションで、苦手な認識機能の壁を乗り越えた、ということでしょうか?
千香さん:「乗り越えた」という気は全然していないんです。まだまだ成長していかなければいけないと常に感じています。
--- 周りから見ると成長していても、「乗り越えた」とは自分では感じないものなんですね…!今日は、お忙しい中、とても貴重なお話、ありがとうございました!
晴美さん:茜さん、雅子さん、千香さんがそれぞれ自分の主機能を使ってるのを見ているとき、感動する面もあります。でもそれよりも下の機能をうまく使ってる姿を見ていると輝いているのよね。
茜さんは自分のビジョンにまっすぐ走り続けているし、雅子さんは周りとのコミュニケーションやグループ意識をとても高めていってくれています。千香さんは自分と向き合って矢印を自分に向けて冷静に考えている姿勢が増えてきています。その姿を見ているとこのコミュニティーの可能性をすごく感じますね。
「成長」は「乗り越える」より何度も何度も同じ壁にぶつかって、そこから自分で今までのパターンを変えていくことです。自分のパターンを変えることで「変わったね」「成長したね」と言われるようになりますよ。
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いかがでしたでしょうか。
普段お世話になっているトレーナーさん方がセッションにかける想いや、そこまでにかける努力を垣間見ることができましたでしょうか。
自分の苦手な部分を見つめる作業というのは、普段わたしたちが避けて通っていることなのかもしれません。 そこに本気で向き合ったとき、見えてくるものがあることを今回のインタビューで知ることができた気がします。
※ 各4文字タイプには、1~4番目までの得意な認識機能と5~8番までの苦手な認識機能があります。詳しくはこちら。