活動ブログ
2021年5月22日
イベント, コラム, ENFJ
オーストラリアのタイプコミュニティ(AusAPT)との交流会
5/16 に、オーストラリアのタイプコミュニティ AusAPT(オーザップ)と交流会を行いました。 AusAPT はオーストラリア全土に会員がいて、設立 30 年というとても歴史のあるコミュニティです。 AusAPTのメンバーとタイプ LAB のコミュニティメンバー、合わせて約 30 人ほどで2時間のzoom交流会。それぞれの活動紹介をした後に、お互いに質問をしました。
AusAPT の紹介の中で印象的だったのが、「我々は、タイプの知識を倫理的に使っていくことを重視している」という言葉でした。 タイプは、自己理解においてはとても有効なツールですが、扱い方を間違えると決めつけであったり、誤った理解につながりかねません。
タイプ LAB でも常々注意している点ですが、 タイプが浸透しているオーストラリアだからこそ、より意識している部分なのだと感じました。 タイプ論が日本に入ってきたのは実はオーストラリアよりも早かったそうですが、日本では現在でもタイプがあまり一般的ではないのに対し、オーストラリアでは学校で診断があるほど根づいているそうです。
■ 国によって当たり前は違う
オーストラリア側から真っ先に出た質問が、「なぜタイプ LAB には男性メンバーがいないのですか?」というものでした。 この質問に、はっとさせられました。 タイプ LAB は、子育て中の親御さんをサポートする組織です。
本来であれば、それはお父さんでもお母さんでも良いわけで、もちろんお父さんの参加も大歓迎ですが、実際には子育ての悩みを抱えてタイプ LAB にやってくるのは大半がお母さん。我々はそこに疑問すら抱いていませんでした。
しかし、オーストラリアの方から見れば、父親も母親と同じように子育てに関わるのが当然のことで、コミュニティに男性がいないのが不自然に映ったようです。 父親は仕事をして、育児は母親がするもの、と役割を分ける意識が、知らず知らずの内に当たり前になっていることに気づかされた瞬間でした。
■タイプコミュニティの違い
AusAPTは、男性も女性もタイプに長く携わっている年配の方(60~70代)も多く参加されていました。NTタイプ(INTP、INTJ、ENTJ)が多いのも特徴のように思いました。 AusAPTの方から、オーストラリアではSタイプ(特にSPタイプ)がタイプの場に来ないそうで、「どうしたらSPタイプが学びに来るようになるのか?」という質問もありました。
日本よりもずっとタイプの歴史が長く、タイプがとても身近にある環境のオーストラリアであっても、まだまだ課題やチャレンジがあるのだなと思いました。 世界的にみても、タイプLABのような「親のためのタイプコミュニティ」は他にはないそうです。
理事長の晴美さんが、日本のがんばっているお母さんたちの力になりたいという強い信念のもと、当時日本語もあまり話せない中で「タイプ論」をコツコツと伝え続けたこと、タイプの文化がない日本に受け入れてもらうチャレンジと努力があって今があることを改めて感じました。
今回日本とは違う文化と触れ合うことで、自分の生まれ育った国、文化の当たり前を改めて考える良い機会になりました。知らず知らずのうち、日本文化の当たり前に人も自分も当てはめよう、適応しないと!としていることにも気づきました。
タイプでも自分の「当たり前」を探して向き合うと思いますが、当たり前を知るヒントは今回の経験のように違う意見を聞いたり、違うタイプと触れあうことが大事なのではないかと感じました。
今回通訳をお手伝いしてくださったみどりさん、れいみさんもご協力ありがとうございました。 ぜひ次回も参加してみたいです。
<文章:トレーナーあかね、えりか>